院内新聞

invisalign治療に向いている人、そうでない人?

昨日、今日と非抜歯矯正研究会に始めて行ってきました。
非抜歯矯正(MOO)の内容はさておき、今回のテーマはマウスピース矯正でもっとも先進的な製品であるインビザライン一色の内容で、男のロマン?である非抜歯の難症例との泥仕合というよりほぼインビザラインだったので時代の移り変わりを感じると共に、一抹の寂しさを覚えました。
でも、患者さんにとっても、インビザラインは違和感がなくなりさえすれば、見えない装置ですし装置の出っ張りが気になったり、治療する側の煩わしさもほとんどありません。今後、一時の流行に終わらず、世間の流れからするとインビザラインが増えることでしょう。

そんなインビザラインですが、顎関節の側面での報告は少ないものの、ある特長の患者さんではインビザラインに向いていない場合もあるのではないか、と思っています。現行のバージョンのインビザラインの装置の根本的な問題です。端的に言うと、噛む力が強い人の長期に亘る装置使用による奥歯のかみ合わせや顎関節の副作用についてです。この副作用についてをわかりやすく説明しましょう。

インビザラインは上下あわせて厚さ2.5mm程度あり、前歯と奥歯で同じ厚みです。ふつう奥歯に2.5mmくらいの小石を挟んだら前歯は5mmくらい隙間が空きます。つまりインビザラインの装着し始めは常に奥歯が強く当たり、前歯が2mm以上離開します。(こういう奥歯の干渉したかみ合わせの状態を専門用語でフルクラムといい、もともとRoth先生の仮説でしたが、現在のMRI,CTなどによる顎関節や関節円板の3D画像の普及により、フルクラムが知らず知らずのうちに現代人の顎関節や歯ぎしりに悪影響を及ぼしていることが画像的に証明されています。詳しくはリンク: Roth philosophy池田先生のページ,良いかみ合わせとは?のところの図と、その下のMRi像を参照 )おそらくインビザラインを毎日昼夜使っているうちにあごの関節がゆるくなるため、前の方でもかめるようになってきます。それだけだったらバイオネーターの後戻り効果と同様に、別に治療後に関節の状態が正常に戻るので問題ないと思われますが、噛んでいる力が強い人や期間があまり長期になると一番奥の歯から圧下されてくるのではないでしょうか。ですからもし噛む筋肉の強い傾向を持った人のインビザラインの治療が長期に亘ってしまうと、奥歯が圧下され、治療後にインビザラインを外したとたん奥歯に隙間が出来るか、できなくてもあごの関節に前上方へのズレを生じ、大なり小なりですが顎関節症に悪いように作用する人もいるのではないでしょうか。当院のCLEAのように奥歯から前歯にかけて移行的に噛む面に厚みを持たせたようなもの(噛む力が強い人や顎関節症の人専用のものとか。)があれば良いと思っています。

そんなわけで、インビザライン、希望している人にしっかり応えられるべくなんだかんだで私共ももちろんこれからも勉強し続けますので、「自分はインビザラインに向いてるの?」「じゃあ向いていない人がインビザラインでするためにはどうするの?」といった人は是非一度ご来院下さいませ。

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