院内新聞
「ブラケット矯正 vs マウスピース矯正(インビザライン)」費用・期間・後戻りリスク・適応症例の決定版比較 1.マウスピース矯正の噛み合わせ
前歯部のアライナー治療でも、臼歯の接触は早期に計画と異なる可能性がある。
出典
Short-Term Changes in the Occlusal Contacts During Anterior Segmental Orthodontic Treatment With Clear Aligners in Adult Patients.
Song JH, Lee JH, Lee S, Lee KJ, Cha JY, Chung CJ, Kim KH.
Orthodontics & craniofacial research · 2026.09.13
後方歯の移動を計画しなくても、実際の臼歯接触面積はデジタルでのシミュレーション予測を下回った。
つまり、デジタルデータ上で噛み合っていることは、実際の咬合接触維持を保証しない。
対象・規模
成人女性31人を対象に、上下各14枚の初期アライナー治療直後
臼歯部の歯の移動を計画しない前歯部セグメント治療で、ClinCheckが予測した上顎咬合接触と実際の接触を比較・評価した。
成人女性31人でアライナー上下各14枚を使用。第一小臼歯〜第二大臼歯をデジタル上で固定し、14枚目直後・追加修正前の口腔内スキャンを予測モデルと比較した。0.00 mm間隙の接触域をImageJで測り、患者内集積と多重比較を考慮した。
結果
後方歯の予測接触面積は63.71±36.56 mm²、実測は30.30±18.26 mm²で、差は−33.41 mm²(95% CI −44.42〜−22.40、p<0.001)。調整後、実測中切歯面積は0.49 mm²大きく(p=0.003)、第一小臼歯・第二小臼歯・第一大臼歯・第二大臼歯はそれぞれ3.09、5.44、11.46、13.42 mm²小さかった(調整p≤0.016)。側切歯・犬歯とバイトランプ群間差は有意でなかった。
つまり、
初期14枚後に、後方歯を動かす計画がなくても接触面積の乖離を認めた。
実際のところどうなのかというと、当院ではかみ合わせのズレを生じやすい人に対してはマウスピース矯正は積極的にはお勧めしておりませんでしたが、その理由としてマウスピース矯正を長く続けると奥歯が当たらなくなってくる事例が多々ありました。マウスピースが間に入ることで咬合力のバランスや噛み合わせの位置がずれて、顎関節の位置もずれる可能性が高いと考えています。10年近くマウスピースでの矯正を行ってきましたが現在はそのため患者を選んで行ったり、ワイヤーと併用してのマウスピース矯正を行っております。





