院内新聞

噛みやすくする矯正治療(顎の関節が歯並びにどう影響するの?)

こんにちは。

矯正歯科で、あごの関節の重要性ははかりしれません。

成長期の矯正であれば、あごの関節の不調はその後の横顔のよしあし、顔面の対称性、生え代わり後の矯正の難しさを大きく左右します。あごの関節の安定化によって、アゴの正しい成長を促し、あごが開いたり下がった状態を改善出来ます。治療に協力的になり、大人になってきます。あごの音がはっきり鳴っていたりしたら通常は一生治りませんが、なりかけであれば治る可能性があります。

通常の矯正も、土台である顎の関節を正しい位置に十分戻してから歯を並べる矯正をしないと、ぬかるんだ土台の上に家を建てるのと同じでかみ合わせが不安定になってしまいます。
例えば、矯正治療が終わってからあごの位置にズレを生じて、出っ歯が再発したり、上下の前歯が当たらなくなってきたり、奥歯が左右にずれてしまったりします。そうなってしまうと、矯正の世界では「後戻り」という受け止め方をしますが、本当は最初のあごの関節が悪かったから、その分のズレが治療後に生じてしまっただけなのです。
もし、矯正治療中にあごの位置にズレを生じてきたのであれば、最初の治療方針よりも難しくなって治療期間がかかってしまうのです。つまり、ぬかるんだ土地の上に家を建ててしまって、ある程度建てた状態で土地が傾いてしまったら、家が完成するのにかえって時間がかかってしまわないでしょうか?

また、仮に矯正治療が終わったとしても、普段はあごを前に出して噛まされているのが、本当はリラックスしたらあごが後ろに下がってしまう状態になったりするのです。年数がたってから後戻りがあるのはそこをきちんと正していなかったのが原因です。せっかく矯正をしたのに、リラックスしたときのかみあわせの不調によって、奥歯がすり減ったり、犬歯がぺったんこになったり、だんだん前歯で当たらないようになっていったりすることになります。

矯正治療を行う前にかみ合わせを良くするには、ちゃんと正しいあごの位置を再現して作られているスプリントを使用し、正しいあごの位置を再現するように当院で定期的に調整します。小学生は就寝時、13歳以上は食事時以外、24時間使用してもらいます。もちろん、不快であれば外して頂き、こちらで快適なように調整します。
腰痛があったら、整形外科ではコルセットを着けてもらいますね。これは、しっかり着けないと腰痛は治りません。
骨折があれば、ギブスを着けます。
それと同じで、悪いあごの関節を治そうと思ったら、スプリントをしっかり着けるわけです。

正しい位置でしっかり治しておけばそれを一生保つことができるのです。

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