子どもの矯正治療について ①乳歯の時期　

　子どもの矯正治療の目標は
　　①乳歯の時期　
　　②乳歯と永久歯が混在する時期
　　③身長の成長期
　　④成長ピーク後
の各段階によって異なります。

①乳歯だけの時期における矯正治療について

　乳歯だけのこの時期の多くは小学校入学前であり、まだ歯並びが悪くなる前なのでそれほど気にならないでしょう。しかし、安心できないことがあります。乳歯の歯ならびは隙間が空いてこなければなりません。

　この時期に行うことは、主に
①永久歯の前歯が生えてくるために乳歯の犬歯間の歯列のアーチを広げ、隙間を作ること。
②受け口であれば早期にあごの成長をコントロールすること。
③出っ歯、開咬、お口ぽかん、あごが下がっているなど、下あごの成長が少なかったり、アゴの関節がずれておりかみ合わせに問題がある場合はあごの関節の安定化を図る。
（小学校高学年からだんだんと下図のようになっていくことを予防するため。）

④お口ぽかん、舌突出癖など、顔面の成長に悪影響を与える機能的な要因を取り除いておく。

(③と④は相互に原因していると考えられる）
といったことになります。

　そのために使用する装置としては、
　　　　　※上下のアゴを広げるための取り外し式の装置
　　　　　※受け口を改善するためのマウスピース
　　　　　※受け口を改善したり悪化を防ぐための帽子
　　　　　※あごの関節に問題があったりあごの成長が足りない場合は
　　　　　　アゴの位置を安定化させるためのマウスピース

があります。