院内新聞

歯並びがよくても下唇が閉じにくかったり前歯が当たらない状態は大丈夫?

噛み合わせと歯並びという言葉の違いについて説明しましょう。

噛み合わせと歯並びというのは全く異なる概念です。
噛み合わせとは動的なもので、歯並びというのは静的なものです。といってもわかりにくいかもしれません。

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このように、模型上できれいな歯並び(左の写真)であっても、本人が楽な位置で噛むと前歯が当たらない、出っ歯になってしまう(右の写真)、あるいは上の前歯と下唇が当たる状態(閉じにくい状態)といったことがあります。
本当は、前歯は楽にかみ合わせたときに軽く当たっている、また口唇は引っ張られずにリラックスして触れているのがベストです。閉じにくいということはほとんどの場合、下あごが本来の位置よりも下がっていて、閉じるのに力がいるためです。
つまりこの場合、歯並びというより噛み合わせにとても問題があるということになります。

当院では、矯正治療を行う前に咬合器(上図)というものを使用した検査を行い、あごの関節に問題があればスプリントというものを昼夜使ってもらうことであごの関節の症状や噛み合わせのずれを治癒、修正してから矯正治療に入ります。
あごのずれは、あごの関節のズレなのです。
そして、天動説の矯正治療はあごの関節のズレを軽視しますが、地動説の矯正治療はあごの関節の微細なズレをCTで精査します。



スプリント(アゴの位置を改善するためのマウスピース)で顎の位置を安定化させた後で矯正治療を開始する際に用意する模型と記録です。成人ではほとんどの方で顎のズレがあるため、現在では2時間かけて資料を取り、歯の分割モデルによる干渉歯(高い歯)の特定や、関節の動きや緩みがマウスピースによって改善したかを確認しています。

早く治療を進め、検査で良好な結果が得られるように、スプリントはフルタイムで頑張りましょう。
噛みやすくなってアゴのラインがすっきりするはずです。


地動説の矯正治療とかみ合わせのズレの重要性についてもう少しお話ししましょう。

顔立ちに関係する筋肉は、咬筋、頬筋、口輪筋、上唇と下唇、内外側翼突筋、顎二腹筋、舌骨上筋群などが考えられ、口唇の幅、アゴの輪郭、お口周りの緊張感、口唇の薄さに影響を与えます。側頭筋は頭痛とも関係があります。

その原因はあごの関節の位置が悪いことです。あごの関節の位置が悪いと、アゴの周りの筋肉の疲労感、圧痛、押していた気持ちいい感じ(違和感)が生じます。

これは、右側の耳の方向から、あなたを見たときのあごの関節の横断面とお考え下さい。右下の軟骨は平常時もズレており、完全に機能を失っています。本人は気づいていませんがお口の開け閉めもまっすぐ開け閉めできない状態でしょう。



上の人は中学2年生で、勉強を一生懸命にしている患者さんで、ストレスによるあごの痛みがあったのでMRIを勧めて撮りに行ってもらいました。
MRIでは、関節円板といって、あごの関節の間に座布団のように挟まっている円盤状の軟骨を見ることができます。見てみると、
通常はintermediate zoneが下顎頭の中央に接していて、posterior bandが下顎頭の上方に来ているのですが、それらが前にずれているのが分かります。このままだとお口が開かなくなり、完全に前にずれて、下顎頭の吸収によりあごの成長や呼吸に影響を与え、今後は食事の時にあごの音がはっきりと鳴るようになり、まっすぐ開け閉めできなくなってしまいます。
そうなってからの治療による円板の復位はまず困難です。

CTだけでは位置が問題なくても、MRIで初めてあごの関節にダメージがあるのが分かることもあります。ですので、スプリント治療の前後には、面倒ですがMRIの撮影に行ってもらい、診断することは重要です。(保険で0-8000円)

さて、
Aが当院受診前の状態、Bがあごの関節の位置を正常化した後の状態です。

私の経験から、いつも噛んでいるアゴの位置は、9割の人で正しくありません。当院では矯正治療前にアゴの位置を確認します。まだ矯正治療は始まっていませんが、最初と比べて下あごの位置が変化しているのが分かると思います。真ん中が一致し、前歯が開いて、より前歯があたらない状態になっていますが、これがこの人の本来のアゴの位置です。かみ合わせの改善ができるのは矯正歯科(正しくはその中でも一部)だけです。 このように、矯正治療の前にアゴのズレを確認しないと、治療の途中や治療後にアゴのズレを生じます。Cのように治療中あるいは治療後にアゴがずれると、歯に隙間ができたり、前歯があたらない、あるいは治療が長引くことになります。 治療前に正しいゴールを設定することがいかに大事かおわかり頂けると思います。

当医院では院長が矯正治療を進めていく中で、噛み合わせの重要性を感じROTHを学び、取り入れております。
ROTHを取り入れてから当医院にかかられている患者様は噛み合わせの説明を受けられている方がほとんどではないでしょうか。
噛み合わせ??歯並びと関係ないのでは??治療に時間がさらにかかるのでは??高い??と疑問がたくさん出てしまうかと思いますが、実はかみ合わせをしっかり定位置に置くことで、ワイヤーを使用しての矯正治療の期間が短く済んだり、他の不具合(肩こり、頭痛、めまい)が改善される傾向が見られています。
また、価格ですが他の医院よりも様々なことを行っているにもかかわらずご負担が大きくならないよう価格を抑えております。
こちらは専門医院のメリットと言いますか、当医院のメリットになるかなと思います。
ROTH自体取り扱っている医院が少ないので浸透するにはまだまだ努力が必要ですが、当医院を選んで結果よかった!と思ってくださるよう頑張っていきたいと思います。

矯正歯科医院を標榜している医院は藤沢にもありますが、医院選びの際の参考になればうれしく思います。
<矯正のご相談は藤沢駅前 ルミネ8F 湘南矯正歯科クリニックまで>

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